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診療内容

軟部腫瘍


線維組織、脂肪組織、筋組織、血管組織、滑膜など、骨や歯以外でさらに内臓などの組織を除いたものを意味する。軟部腫瘍は、全身のあらゆる軟部組織に発生する。痛みを伴わないしこりとして自覚されることが多く、そのためにある程度の大きさになるまで病院を受診されないこともある。大別すると良性腫瘍と悪性腫瘍に分類され、良性腫瘍は手術が治療の中心となるが、悪性腫瘍(軟部肉腫)は、肺などの遠隔組織へ転移することがあり、悪性腫瘍でも悪性度が高いものは化学療法(抗がん剤治療)、放射線治療、手術を組み合わせた治療が必要となることがある。5cm以上の大きさの場合には、悪性である可能性が高くなり、慎重な精査が必要となる。軟部肉腫の発生部位は、大腿部が最も多く、次いで前腕、上腕、背部が多い。また、軟部組織の腫脹で、腫瘍と鑑別がいるものに、ガングリオン、血腫、膿瘍、炎症性肉芽などがある。

原因

現在のところ、軟部腫瘍の明らかな原因はわかっていないが、最近の研究によりある種の腫瘍に特異的な遺伝子の変異が指摘されており、腫瘍の種類によっては何らかの原因による遺伝子の変異が原因ではないかと推測されている。

症状

軟部腫瘍の症状としては、しこりがもっともよくみられる症状である。しかし、小さいうちははっきりしないため、ある程度の大きさになってはじめて自覚され、さらに痛みを伴わないことが多いため、比較的大きくなってから初めて病院を受診されることが多い。5cm以上の大きさ、急速に増大するなどの場合は、悪性の可能性もあり早期に病院を受診することが重要である。

診断

軟部腫瘍が疑われる場合、いくつかの画像検査を行う。単純レントゲン写真、CT、MRI、核医学検査(タリウムシンチ、骨シンチ、MIBIシンチなど)。これらで、腫瘍の性質をみて、良性か悪性の鑑別をし、生検が必要かどうかを判断する。生検は、腫瘍の大きさ、部位などによって針生検や切開生検によって行う。また腫瘍が非常に小さい場合には、切除生検(腫瘍を切除する)を行う場合もある。腫瘍の部位(浅いか深いか)や、重要な神経、血管に接しているかどうかなどによってそれらを判断する。

治療

腫瘍のある場所、腫瘍の組織型、病期、今までにかかった病気や現在かかっている病気、心臓、肺、腎臓や肝臓などの臓器の機能や、一般的な健康状態に基づいて治療の方法を選択します。軟部腫瘍の治療法として主に3種類(外科療法、抗がん剤治療、放射線療法)があり、それらを組み合わせた治療を行う。

(1)良性腫瘍
良性腫瘍は、小さければ経過観察する場合もあるが、治療は基本的には手術で切除する。良性であっても再発する場合もあり、組織型に応じて術後の方針が決まる。
(2)悪性腫瘍
悪性軟部腫瘍のうち、低悪性度のものは手術で切除するが、良性腫瘍よりもやや大きく周囲の筋肉などの正常組織も一緒に腫瘍とともに切除する(広範切除)。神経や血管などが腫瘍に接していて、十分な切除縁が得られないときは、術後に放射線療法を併用する場合がある。高悪性度の場合は、術前に化学療法を3~5コース行い、手術を施行した後に術後の化学療法を4~6コース行う。使用する薬剤は、アドリアマイシンとイホマイドを組み合わせた治療の報告が散見されるが、その有効率は10~50%程度で、悪性骨腫瘍に対する化学療法の有効率よりも劣っているのが現状である。従って、軟部肉腫における化学療法の有効性が明らかではないとする報告もある。

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