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診療内容

ハンマートゥ、マレットトゥ、クロートゥ

ハンマートウ、マレットトウ、クロートウは、足趾に発症する変形疾患である。MTP関節背屈、PIP関節底屈、DIP関節背屈している状態をハンマートウという。第2、第3、第4趾が変形していることが多い。DIP関節のみが屈曲変形した状態なのがマレットトウ。クロートウは、ハンマートウに似ているが、DIP関節は中間位もしくは底屈位なことが多い。第2趾、第3趾、第4趾、第5趾に生じる。

いずれの変形の場合も、初期は指を押してまっすぐにすることができるが、経過とともにそれもできなくなる。

原因

 原因は足に合わない靴を着用し続けることで起こることが多い。また、過回内など足のアライメント(軸)の調整不良による。つまり歩行時にアーチが十分な機能を果たしていない場合、足指がそれを補おうと地面をつかむようになる。それにより足裏の腱が過度に機能し、足指が曲がる。また、糖尿病や足のケガ、神経麻痺、遺伝なども原因にあげられる。ハンマートウを起こしやすい人は以下の特徴がある。

(1)サイズの合わない靴やハイヒールを履く女性
(2)足が大きくなったのにきつい靴を履き続ける子供

上記の他、生まれつき骨格が変形している人や環境により発症する人もある。稀だが、全ての指がハンマートウになる場合もある。この場合の原因は神経や脊椎の問題であることが多い。

症状

主な症状は足の指の変形である。指の変形の他にも以下の症状がみられる。

(1)足趾の変形(初期のころは徒手整復可能であるが、時間の経過とともに不可能になる。
(2)第2趾に生じることが多いが、他趾にも影響がでる。
(3)趾背に胼胝や角質肥厚を生じる。
(4)靴を履いているときや歩行時に生じる痛み。
(5)炎症、発赤、灼熱感。
(6)足底に胼胝ができ、痛みを伴う。

変形が強く、MTP関節足底側の傷みを認める場合はPlantar plateも損傷している可能性がある。

診断

足趾に変形を生じている場合は槌趾症といえるが、腱性変形か骨性変形かの診断が重要になる。槌趾症を診断するには、X線(レントゲン)撮影が重要となる。骨折を認める場合、手術が望ましい。

治療

(1)保存的治療
足の身体所見で、足趾の動きを確認する。徒手整復の可否、動かすことによる疼痛の有無や増悪の程度について確認する。症状が軽度のハンマートゥであれば、添え木固定やテーピングをしたり反復する徒手矯正で治癒することも多い。

①装具
医師がハンマートウ矯正器具を作成することもあれば、市販の矯正装具を使用することもある。
②経過
初期に治療を行えば外科手術は回避できる。また、治療により痛みが軽減し、歩行しやすくなることが期待できる。
③合併症

  • 疼痛
  • 胼胝
  • 潰瘍形成
  • 潰瘍からの感染(蜂窩織炎、骨髄炎)
  • 歩行困難による姿勢の変化
  • 歩行困難による筋力低下からの転倒

(2)外科的治療
重度の槌趾症は、外科的治療が望ましい。内容としては、腱切離や腱移行、骨切除や関節固定を行う。基本的には日帰り手術であるが術後の後療法が必要になる。また、手術後には足趾の拘縮や短縮を認めることがある。手術拒否の場合、疼痛部位の除圧を行う。

予防

(1)自宅での注意点

①適切なサイズの靴を使用する。
②小児、特に成長が著しい期間は、足のサイズを頻繁にチェックする。

以下の予防方法を実施することで症状が軽減することもある。
正しいサイズの靴や足指部分の幅が広い靴を履くことで悪化を防ぐ。

  • できるだけヒールの高い靴は避ける。
  • 適切なインソール入れ、アライメントを補正するとともに除圧する。
  • 胼胝用パッドやフェルトパッドで、突き出た関節部分を保護する
  • 足趾のストレッチ
  • Ex.床に置いたタオルを足趾でつかむ運動をすると、足趾のストレッチと筋肉のエクササイズになり、関節可動域を改善させることができる。

(2)足専門外来を受診すべき時

①最善の治療法を知りたいとき
②痛みが増大した時
③歩行が困難なとき

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